今回のテーマは「一棟アパートの共用部管理について」です。近年ではサラリーマンの方も副収入の為に不動産投資に興味を持ち、一棟アパートの購入を検討されている方も増加傾向にあります。そういった方に向けたアドバイスとして、共用設備として大事な3つをご紹介いたします!
防犯カメラを設置することにより、オーナー様、入居者共に安心することができ、メリットもたくさんあります。
盗難やストーカーなどの対策、ゴミ捨てに関する不法投棄の防止や、トラブルがあった際の証拠になります。 また、入居者に安心感や満足感を与えることができ、退去を防ぐことにも繋がります。
アパートの場合、管理人室がないことがほとんどなので、アパート内にボックスを取り付け、中にモニターをしまうスタイルが基本的です。物件が遠方であった場合でも、スマホで映像を確認できるものなど様々なタイプがあります。高画質、夜間でも明るく映像がしっかり映るものを選びましょう。
アパートでおすすめなのがAHD200万画素の屋外用カメラです。AHDとはAnalog High Definitionの略で、アナログ配線でハイビジョン画質の撮影が可能になる防犯カメラシステムのことです。数値が大きくなればなるほど解像度が高く高画質となり画像を鮮明に撮影できます。
AHDにはハイビジョンのAHD1.0(1280×720)とフルハイビジョンのAHD2.0(1920×1080)があります。
費用は防犯カメラ2台設置で20万円後半~といった料金が多いようです。
また3年間の保証が付いたものや、毎月の定期点検をつけたプランなど、業者によってプランは豊富です。
初期費用を抑えたい方は、リースでの導入も可能です。月々数千円~で初期費用は0円、面倒な取り付けも行ってもらえ、適切な場所に設置してもらえます。
現在では防止カメラの設置は必須といっても良いほど普及していますので、是非設置を検討してみてはいかがでしょうか。
意外と軽く見られがちなのが、ゴミ置き場の問題です。入居者の生活ゴミについては、地域のごみ集積所に捨ててもらう事でアパート敷地内にゴミ置き場を設置する必要が無く、オーナー様にとってはコストの削減とアパート敷地を広く使う事が可能です。ただ入居者各々がごみ集積所のルールを守って使用しないと、地域全体の環境・治安に関わる問題に発展しかねません。
近年は人々の生活の多様化により、深夜までお仕事をされている方も増えてきました。そういった方は、収集日当日の朝にごみ収集ゴミ出しが出来ず、ゴミの捨て忘れが起きる可能性もあります。すると関係ない曜日にゴミ出しをしてしまったり、共用スペースやベランダにごみを放置する等、外部の方にも悪影響を与え、クレームに発展してしまうという事も起きかねません。そうならない為にも専用ゴミ置き場の設置をお勧めいたします。
初めにゴミステーション本体について、様々な種類がありますが、密閉型のタイプが一般的です。蓋つきなのでゴミを隠す事ができ、カラスや野良猫が来ても荒らされる心配もありません。金額の目安としては、500リットルで5万円程度。コストはかかってしまいますが、世帯数に合わせてサイズを検討し、ケチケチして小さいものを購入しても、入りきらずにゴミ袋を外に置かれてしまう事もあります。一回り大きいものを置くと良いでしょう。
区のごみ収集車で回収してもらうためには、当該区の区役所もしくは清掃事務所にて依頼し、事前協議が必要です。板橋区においては、依頼時に必要な書類は以下のものでした。
・物件の地図
・アパート平面図とゴミを置く場所を明示した書類
・ゴミステーションの容量(カタログ等)
<参照:板橋区 板橋西清掃事務所HP>
http://www.city.itabashi.tokyo.jp/c_sections/w-seiso/index.html
決められた曜日・時間にごみが捨てられていないというケースが目立つと、物件の近隣住民ともトラブルになってしまいますので、入居者に対してしっかりとしたルール決めが必要です。さらに、ルールを破ってゴミを捨てる人が現れないように、前述のように防犯カメラを設置する等の対策を取る必要があるかもしれません。ですがそういった細かいケアでアパートの清潔さと印象を良くし、入居者がストレスなく快適に過ごせる住環境を作ってあげる事で満室稼働しやすくする事ができます。
総務省の調査によると、自宅でのインターネット利用率は10代~60代の年齢層では9割がインターネットを利用しています。
<参考:平成30年通信利用動向調査の結果(総務省)>
特に若者にとってはSNSや動画配信サービス、インターネットTV等、現在の娯楽としてインターネット利用は外せません。
各住戸が個人でインターネットの契約をして使用している事も多いですが、近年インターネット利用料が無料で使えるというアパートも多く、入居者からの人気を集めています。2019年に全国賃貸住宅新聞に掲載された記事の中で『この設備があれば周辺相場より家賃が高くても入居が決まるランキングTOP10』の第一位に<インターネット無料>が選ばれました。オーナー様においては、当然コストはかかりますが、他物件との差別化にもなるので、メリットは多くございます。
賃貸住宅一棟向けインターネットサービスは様々な企業がサービス展開しております。代表例としては
・NTT東日本
・J:COM
・ファミリーネットジャパン
・不動産賃貸業者独自のインターネットサービス(レオパレス、ミニミニ等)
などがあり、各種様々な工事内容・利用プランを用意しております。
今回はJ:COMを例にとってご説明いたします。(2019年12月時点の情報です。サービス変更の可能性もありますので、予めご了承ください。)
【費用】
◆J:COM導入工事費は、0円(無料)
◆テレビ関係・インターネット関係のお建物全体のメンテナンス料は一切不要
【プラン内容】
①インターネット12Mまで使い放題
例えばスマホで通常画質の『YOU TUBE』動画等を見るならば、
この速さで十分です。(途中でとまる心配もありません。)
②J:COM In My Room テレビBコンパクト + 120Mまで使い放題(Wi-Fi付)
NETFLIX等の『4K画質の映画』を楽しむ時は、この速さが必要です。
③J:COM In My Room テレビBコンパクト + NET320M(Wi-Fi付)
インターネット・マニアが沢山住む住宅ならば、このプランが良い
※オプションで各住戸の個別グレードアップは可能。
※Wi-Fi機能搭載のモデムを各住戸に1台ずつ無料設置
※モデム1個につき、マカフィー(セキュリティソフト)無料
<参照:J:COM HP https://www.jcom.co.jp/service/guide/mdu/>
J:COMでは上記のようなサービス内容でした。満室時の収支を算出した際に余裕があれば、インターネット導入で資産価値を高め、より満室の状態を継続させるためにもご検討頂きたいと思います。
専用部の設備をどれだけ充実させ室内を住みやすい環境に整えても、共用部の管理方法次第では「中々入居者が定着せず、収支が安定しない、、、」という懸念点も考えられます。今回挙げた3項目は、細かい部分で比較的おろそかになりやすいポイントですが、ご自身の資産価値を維持するうえで非常に大事なポイントとなります。一棟アパートの購入をご検討されている方は、ぜひご一読いただきたいと思います。
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