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2017年4月28日

民法改正が賃貸不動産管理に及ぼす影響①

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平成27年(2015年)3月、第189回国会において民法の一部を改正する法律案が提出され、現在、特別委員会において、継続審議となっています。いまだ法案成立にまでは至っていませんが、契約に関する条文が大幅に変更になることは、間違いないとみられています。賃貸不動産に関しても民法の理解が不可欠です。本コラムでは改正の経緯とこれからのスケジュールを紹介するとともに、改正の概要をご案内いたします。

1民法改正の経緯とこれからのスケジュール

「民法改正」=分かりづらい!というイメージであまりよく知らない方も多いと思います。

一般的なルールの基が「民法」になりますので、改正の前にご一読頂けますと幸いです。

 

人々の財産と家族に関する事項について、一般的なルールを定める法律が民法です。現行民法は、明治29年に成立しています。民法のうち、家族のルールは、平成16年に全文を片仮名文語体表記から平仮名口語体に改められたものの、内容的には、現在に至るまで、大きな見直しがなされていません。

しかし、民法制定以来120年が経過し、社会状況や人々の生活様式は全く変容しています。

平成21年10月、法務大臣から「民事基本法典である民法のうち債権関係の規定について、同法制定以来の社会・経済の変化への対応を図り、国民一般に分かりやすいものとする等の観点から、国民の日常生活や経済活動にかかわりの深い契約に関する規定を中心に見直しを行う必要がある」として、改正の諮問がなされました。この諮問を受けて法制審議会民法(債権関係)部会において、5年半の検討が重ねられた後、部会の検討結果が要綱としてまとめられ、平成27年3月に法案として国会に提出されました。

法案が成立した場合には、公布日から3年以内に施工されることになります。

 

2改正の概要

今般の改正では、契約に関する条文が見直しの対象です。契約に関する条文は民法において大きな割合を占めますし、私人間の法律関係の大部分は、契約に基づくものなので、いきおい条文の変更も極めて広範囲にわたり、改正内容は、日常生活に深くかかわることとなります。

改正内容には、これまでとは異なる新しいルールが少なくありません。たとえば、錯誤の法律効果は取り消し得るものになり(現行民法では、無効)消滅時効期間は、権利を行使することができることを知った時から5年(主観的起算点)+権利を行使することができる時から10年(客観的起算点)という2元的構成となります。(現行民法では、一律10年の原則)。売買契約では、瑕疵担保責任という仕組みが廃止されます。

もっとも、改正内容の多くは、これまで判例などで認められ、一般的に通用しているルールを民法で取り上げ、民法の条文としたものです。たとえば、意思能力を欠く状態でなされた法律行為が無効であることは、確定した判例法理でしたが、今般明文化されました。契約は当事者の自由であるという考え方は、これまで当然と考えられてきた民法の基本原則ですが、この基本原則も条文として明示されます。

 

次回、民法改正が賃貸不動産管理に及ぼす影響②では改正内容と実務への影響についてお話しいたします。

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